桶の王国小豆島
小豆島醤油

小豆島醤油の特徴

小豆島は、波静かな瀬戸内海の中央に位置した島。文禄年間(1592~1595)から醤油造りが始まり、寛政年間(1789~1801)には、京阪神を中心に島外への出荷がはじまりました。香川県の醤油の出荷量は全国5位。そのうちの多くが小豆島産です。海と山を通う風と温暖少雨な気候が醤油醸造に向き、一大産地へと発展しました。最大の特徴は伝統ある「木桶仕込醤油」の最大産地であること。島内に1000本以上の木桶があり、代々蔵に住み着いた醤油酵母・乳酸菌等の微生物が蔵ごとの美味しさを造りあげています。

  • 1. 地の利を活かした地域性

    江戸時代の日本は主に船で物資を運んでいました。穏やかな瀬戸内海は「海上交通の大動脈」として全国各地を巡る船が行き来し、特に「醤の郷」にある内陸に深く入り込んだ内海湾は、風を防げることから交通の要所でした。小豆島は農地も水も少なく米麦の大量な生産に不向きだったため、船で運び込まれる大豆や小麦を醤油に加工し、天下の台所大阪に売って貨幣を得て、米麦を外から買うことで暮らしを立ててきたのです。

    地の利を活かした地域性
  • 2. 醤油の種類は5種。
    小豆島ではそのうち3種を造る

    小豆島では淡口・濃口・再仕込の3種を造ります。いずれも大豆と小麦を約半々使い、容器に仕込んだ後、数ヶ月の間、時折攪拌をしながら造ります。淡口は濃口より約1割食塩を多く使い、醸造期間を短くしています。再仕込は一度できた濃口に麹を入れて再び醸造。材料も時間も2倍かけて造ります。一方、溜醤油は主に大豆、白醤油は主に小麦を使い、共に攪拌はせずに造ります。

    醤油の種類は5種
    白醤油 愛知県碧南地方が発祥の最も色が淡い醤油。主に小麦で造り、淡泊ながら甘味が強く、香りは麦味噌に似る。
    塩分 約18%/窒素 0.4〜0.6%
    《 向く料理 》
    色の淡さと生かし、料亭などで吸い物や茶わん蒸しなどに使われる。
      小豆島で造る3種類    
    淡口 白醤油 関西生まれの色の淡い醤油。食塩を濃口より約1割多く使用。色や香りは抑え、素材の持ち味を生かす。
    塩分 約19%/窒素 1.15〜1.2%
    《向く料理》
    炊きあわせやふくめ煮など。素材の色や風味を生かして仕上げる。
    濃口 白醤油 国内生産量の約8割を占める、最も一般的な醤油。塩味・旨味・甘味・苦味・酸味をバランスよく持ち合わす。
    塩分 約16〜17%/窒素 1.5〜1.6%
    《向く料理》
    調理用、卓上用のどちらにも幅広く使える万能調味料。
    再仕込 白醤油 醤油に麹を入れて材料も歳月も濃口の2倍かけて造った、色、味、香りともに濃厚な醤油。別名「甘露醤油」。
    塩分 約12〜14%/窒素 1.6〜2.5%
    《向く料理》
    刺身、寿司、肉料理など、おもに卓上でのつけ・かけ用に使われる。
    白醤油 愛知県武豊町を中心に中部地方でお馴染の醤油。主に大豆で造り、濃厚な旨味、八丁味噌のような香りが特徴。
    塩分 約16〜17%/窒素 1.6〜3.0%
    《向く料理》
    照り焼きなどの調理用や、佃煮、せんべいなどの加工用にも使われる。
    淡口・濃口・再仕込の仕込法(撮影場所:小豆島)淡口・濃口・再仕込の仕込法(撮影場所:小豆島)
    白•溜の仕込法(撮影場所:愛知県武豊町の溜)白•溜の仕込法(撮影場所:愛知県武豊町の溜)
  • 製造方法は3種。
    醤の郷の醤油は主に「本醸造」

    醤油の製造方法は「本醸造」「混合醸造」「混合」の3つ。「アミノ酸液」が入っていない醤油が「本醸造」。諸味にアミノ酸液を入れて醸造した後に搾った醤油が「混合醸造」。搾りたての生の醤油にアミノ酸液を入れた醤油が「混合」です。九州・四国・本州の日本海側全域で「混合」が愛用されているなか、小豆島の「醤の郷」は、主な出荷先が「本醸造」を好む都市部であるため、ほとんど「本醸造」で造ります。

    製造方法3種
  • 木桶密集度No.1

    小豆島は世界で最も「木桶」が密集する場所。大手醤油メーカー「盛田 小豆島工場」に総数500本余、「島醸」に200本余、「ヤマヒサ」に170本余、「正金醤油」に120本余と、1000本を優に越える桶が現在も使われており、桶屋曰く「全国にある木桶の1/3以上が小豆島にある」とか。木桶の良さは木の繊維の中に蔵独自の菌が住むことができるため、それぞれの蔵の特徴がより強く現れること。醤油選びも楽しいですよ。

    製造方法3種 温度調整できるため、季節問わず仕込め、短期間で造ることができるステンレスタンク
  • 醤油業の質を支える発酵食品研究所

    香川県産業技術センター発酵食品研究所は、いまから百年余り前の明治38年に小豆島醤油製造同業組合立の醸造試験場として設立されました。設立5年後に香川県へ移管され、醤油の公立研究機関となりました。昭和に入ってからは佃煮、そうめん、オリーブなどの研究も行っています。現在の発酵食品研究所の主な業務は、研究開発、技術相談および依頼分析で、醤油をはじめとする小豆島の食品産業と二人三脚で品質向上や新商品の開発に取り組んでいます。

    発酵食品研究所
  • 観光案内

    醤油造りに触れたり、自分だけのお好みの醤油を見つけに、小豆島の南東部にある「醤の郷」に来てみませんか?15軒も密集する醤油蔵や、醤油を使った佃煮工場、そうめん工場もあります。予約をすれば、平日を中心に見学も可能。醤油を使ったスイーツや料理も楽しめますよ。詳しくはMAP(右)や公式サイトをチェック!http://kelly.olive.or.jp/

    「醤の郷散策MAP」が便利 醤の郷散策MAP